2つの「終わったもの」②

156-1 156-2 こんにちは。今回の自分が書くBLOGは前回に引き続いて、3月31日(日)をもって‘さりげなく’終了したJRの2つのもの、今回は『オレンジカード(以下:オレカ)』を書きたいと思います。 国鉄(当時)の「オレカ」は、1985年3月に関東圏で発売を開始し、その後全国へと広がりました。きっぷを買う際に『小銭がいらない』というのは、当時画期的なことで、その後のICカード等といったものの先駆けでした。発売開始から2年後、国鉄はJRグループに民営化されますが、発行は引き続き行われ、各社からはオリジナルデザインのカードが多数発行され、「収集鉄」にとってはうれしいものでした。 JR東日本の関東圏では、1991年に「イオカード(以下:イオカ)」なるものが発売されるようになりました。「オレカ」では券売機で切符を買わないといけない手間がありましたが、「イオカ」では改札機に直接投入でき、切符を買う手間も省ける便利なカードとして瞬く間に普及しました。同じような仕組みのカードは、JR西日本「Jスルーカード」など同じJRグループにも導入され、「オレカ」は少しずつ存在感が薄くなり始めていました。それでも、「イオカ」などが使えない地域を中心に「オレカ」は重宝されていました。 大きな転機が訪れたのは2001年。JR東日本の関東圏で現在ではお馴染みのICカード「Suica」が導入され、首都圏から「オレカ」はフェードアウトしていきます。ICカードは首都圏から全国へと徐々に広がり、定期的に「オレカ」の新柄を発売するのは、最終的にJR北海道と四国のみとなりました。 そして、2012年4月からは首都圏での発売が終了され、今思えば「オレカ」発売終了の前兆でした。それから1年後の今年3月をもって、JRグループ全社で発売が終了しました。 このBLOGを読んで下さっている方は、恐らく「オレカ」をコレクションしていた方も居るかと思いますが、自分もその一人で、特にICカードが普及してきた2000年代以降も旅行先のみどりの窓口で「オレカ」を購入していました。膨大(?)なコレクションの中から、一部を紹介したいと思います。 一番左の画像の「オレカ」は、2011年の鉄研・夏合宿時に購入したJR北海道・登別駅のものです。元々JR北海道では「オレカ」を積極的に販売していましたが、この登別駅ではご当地モノが数多く発売されていて、「大人買い」してしまいました(笑)。 その隣の画像の「オレカ」は、今年の鉄研・春合宿時に購入したJR九州・門司港駅のものです。JR九州内であればどの駅でも買えるN700系の柄に加え、門司港駅ではオリジナルの駅舎の写真がカードになっていて、発売終了直前に購入することが出来てとてもうれしいものでした。 磁気式カードは私鉄でも発売されていますが、今は関西圏の「スルッとKANSAI」など、数える程になりました。ICカード普及の一方で、「収集鉄」にとってはさみしいものだと思いました。 ※写真の「オレカ」には当方にて斜線を加えています※